ラボメンバーの西垣特任研究員が分析した論文が発表されました。
65歳以上の高齢者126,878名を対象に、うつ症状(以下うつ)の少なさと緑地の多さの関係を分析しました。緑地は樹木、草地、田畑及び全てを合わせた総緑地がそれぞれ地域における面積割合としました。その結果
- 対象地全域において、総緑地が多い地域は、少ない地域に比べて高齢者のうつが約10%少ない
- 都市において、樹木が多い地域は、少ない地域に比べて高齢者のうつが約6%少ない
- 非都市において、草地が中程度の地域は、少ない地域に比べて高齢者のうつが約9%少ない
ことが明らかになりました。
このことから、緑地が多い地域に暮らす高齢者は、うつが少ない可能性が示唆されました。また、都市と非都市では、高齢者のうつの少なさに関わる緑地の種類に違いがあることも示されました。本成果を活用することにより、地域特性に応じた緑地を活かした健康まちづくりの推進が期待されます。
千葉大学のプレスリリースはこちら
https://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/info/10_92025.html