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 交通事故や犯罪等への懸念から、こどもが安心して屋外で遊べる空間が減少している地域では、こどもが安心して安全に使うことのできるようなプレイエリアを設けることが重要です。港区では多様で魅力的な遊び場を考えるための「子どもの遊び場づくり20の提言」*¹を作成し、こどもの遊び場づくりに取り組んでいます。また、多世代遊び場マップづくりなどで多世代交流を図る取り組みも行われています。

Darling Harbour Children's Playground, The Goods Line (シドニー):シドニー中心部、Darling Harbourの港湾施設が立ち並んでいた地区は、再開発により博物館やカジノなどの観光施設と合わせて充実した子どもの遊び場が設けられた。Darling Harbourにつながる貨物線だったThe Goods Lineにも水を使った遊具が置かれている
こどもの遊び場*²(松戸市):紙敷こどもの遊び場「みちくさクラブ」は、地域の空き地をこどもの遊び場として有効活用するためのプロジェクトである。千葉大学柳井研究室と松戸市子どもわかもの課が地域の協力を得て推進している。多様な取り組みを通じて、それらが地域やこどもの遊びに及ぼす影響の評価、運営体制の構築などが研究されている

コラム

こどもの移動自由性とアクティブな登下校
 こどもの移動自由性 (Independent mobility) とは、大人の監督なしにこどもが移動したり遊んだりする自由を意味します。アクティブな登下校 (Active school travel) とは、徒歩や自転車による登下校のことで、親の自動車による送迎によってもたらされるこどもの肥満や交通渋滞といった社会問題の解決策とされています*³。いずれも、こどもの身体活動レベルとの関連が報告されています*⁴ *⁵。
オーストラリア心臓財団の小冊子  (出典: The Heart Foundation *³)

参考文献

*1 港区. 「子どものあそび場づくり 20の提言」. https://www.city.minato.tokyo.jp/kouenkeikaku/kankyo-machi/toshikekaku/kekaku/asobiba-20.html, (参照2021-12-23)
*2 松戸市. 「こどもの遊び場」. https://www.city.matsudo.chiba.jp/kosodate/matsudodekosodate/kosodatenavi/dekakeyo/asobiba/index.html,(参照2021-12-23)
*3 Murray P, Kelly M, and Connell L. Urban Design Study - Active Travel to School. Architectus (Sydney). Prepared for the Heart Foundation. 2018. Available at healthyactivebydesign.com.au/active-travel-to-school
*4 Oliver, M., Parker, K., Witten, K., et.al. (2016). Children’s Out-of-School Independently Mobile Trips, Active Travel, and Physical Activity: A Cross-Sectional Examination from the Kids in the City Study, Journal of Physical Activity and Health, 13(3), 318-324.
*5 Schoeppe, S., Duncan, M. J., Badland, H. M., Oliver, M., & Browne, M. (2014). Associations between children’s independent mobility and physical activity.BMC Public Health, 14(1), 1-9.