はじめに
千葉大学の健康都市・空間デザインラボは、西千葉・稲毛地域のまちづくりについて、関係者と意見交換しています。この調査は、地域環境が健康やウェルビーイングに及ぼす影響を調べ、その知見をまちづくりに活用することを目的としています。ネット調査へのご回答、調査結果のご紹介や市民講座・研究参加のご案内を、LINEアカウント「デジコチ」でご提供します。
ご回答いただきました内容は、千葉大学の情報管理の手続きに則り適切に管理します。本研究は千葉大学の研究倫理審査委員会の承認を得て実施しています。ご興味ある研究などがございましたら、是非皆様のお力をお貸し頂けますと幸いです。
研究調査概要
- 対象者:千葉市にお住まいでご案内が届いた地域の18歳以上の方
- 調査期間:2024年10月30日 から 2024年12月8日 の期間中に 1回
- 主な調査項目:日常の生活行動、健康状態、生きがい、地域環境についてなど
- 回答時間の目安:約20~30分
研究参加方法
- LINEアカウント「デジコチ」を友だち追加します。
- LINEアカウント「デジコチ」のチャット画面にあるネット調査フォームのリンクにアクセスし、ネット調査に回答します。
以下の「デジコチを追加する」をクリックして、LINEアカウント「デジコチ」を友だち追加できます。
研究参加メリット
- ご回答者のなかから抽選にて、5,000円分のギフトカード※を贈呈します。
※Amazonギフトカード、Appleギフトカード、Google Playギフトカード、 QUOカード等からお選びいただけます。抽選は0.4%の当選確率とさせていただきます。仮に5,000名の回答者がいる場合、20名が当選する確率です。10月30日~12月8日の期間でネット調査に全てご回答いただいた方から抽選します。
ご回答は1回のみで、複数回のご回答は無効となります。12月中旬にLINEアカウントにて当選通知を受信した方は、翌月末までに千葉大学にお越しいただき本人確認ができた段階で謝礼を受け取ることができます。 - 将来開催を予定する市民講座のご案内や、千葉大学が実施する研究参加の機会をご案内します。
- あなたの生活や健康に関する情報が、地域の改善に貢献できます。
- 調査結果(例えば、この地域環境や住民の特徴、地域の強み・課題など)をお知らせします。
- 研究成果が学術発表されることで、日本や世界のよりよいまちづくりの根拠につながります。
お問い合わせ
千葉大学予防医学センター健康都市空間デザインラボ
研究代表者: 花里真道 千葉大学予防医学センター・准教授
メール:info-hpd@ml.chiba-u.jp
TEL:043-290-3877(受付時間:平日09:30-17:00)
研究室ホームページアドレス https://hpd.cpms.chiba-u.jp/
説明書
「住宅地開発前後の地域環境変化が近隣住民の健康やウェルビーイングに与える影響の調査研究」
本文書は,研究内容,同意に関する事柄などについて説明するものです。この研究は千葉大学大学院医学研究院の倫理審査委員会で,人権擁護の面を含めその倫理性について検討を受け承認されております。この内容をよく理解した上で研究に同意していただける場合には,「研究に同意し調査に参加する」にチェックマークをお願いいたします。もちろん,同意いただけないからといって,そのことによりあなたが不利益をこうむることは一切ありません。なお,説明の中で不明な点などがありましたら,お問い合わせください。
1.研究の背景・意義
諸外国の都市では、住みやすさや歩きやすさ、緑地の多さなどの住環境の改善を重視した都市開発や再開発が行われています。そのような都市開発は、開発以前から近隣に住む地域住民(先住者)の健康に良い影響を与える可能性が、例えばバルセロナのSuperblock 1、オランダのGreen Carpet 2の事例などで明らかにされています。また、都市開発の時期に開発地域に移転した新規転入者を追跡し、健康状態の変化を評価した調査もあり、例えば豪州のRESIDE Study 3や英国のENABLE London 4の事例などがあります。しかし、こうした効果評価は都市開発にかかる期間の長さや費用面の課題から実施地域数が世界的にもまだ少なく、幅広い世代を対象として都市開発前後の追跡調査を行った研究の件数も少ない状況です。
このような中、2026年4月のまちびらきに向けて千葉大学の敷地や近郊でも住みやすさや歩きやすさ、緑地の多さを重視した新規の多世代向け都市開発事業が行われることになりました。大学生・子育て世代・高齢者などを対象とした新規の住宅開発や、商業施設の新装開店、緑道などによる歩きやすい空間の整備を含むまちづくりが行われる予定です。本研究の目的は、千葉大学の敷地内や近郊で行われる新規の多世代向け都市開発事業の時期に合わせ、多世代にわたる新規転入者と先住者を対象に、開発前後の健康・ウェルビーイングや行動の状況を継続的に調査し、都市開発事業の効果を明らかにすることです。約半年から1年ごとに質問票調査を複数年にわたって実施し、得られたデータを分析することで都市開発が新規転入者および先住者の健康・ウェルビーイング、行動に及ぼす影響が明らかになると、今後の公衆衛生施策や地域開発に活用できることが期待されます。
2.研究の方法
【対象者】
対象地域および対象者は、都市開発前から千葉市に居住し、都市開発により日常の生活行動に影響を受けると想定される千葉市の成人(18歳以上)の方です。調査募集のチラシ等を郵送等で受け取った対象者の方には、個人のLINEアカウントと千葉大学の調査配信用LINE公式アカウントを連携したうえで、千葉大学LINEアカウントから配信されるアンケートサイトのURL(Lime Survey)を通じて回答をお願いしています。スマートフォンの操作に不安のある方はお問合せください。必要に応じて別途説明会を開催する予定です。また、調査に関する質問や不安・不満に応えるための電話回線を用意し、回答者からの質問等に対応する体制を取ります。
【調査項目】
調査の質問票では、以下の項目についてお聞きします。
- 普段の行動について:外出頻度、車の運転頻度、交流関係頻度
- ウォーキング行動について:ウォーキング頻度
- 健康やウェルビーイングについて:主観的健康感、主観的幸福感、ウェルビーイング、睡眠
- 基本情報:性別、年齢、身長、体重、既往歴、教育歴、所得状況、就労状況、家族構成、飲酒・喫煙習慣、生活機能、身体機能、心理機能、外出行動、買い物行動、食料品摂取状況、社会参加状況、ソーシャル・キャピタル指標、居住地の郵便番号、居住環境
【既存データの利用】
その他、分析に次のデータを使用します。
- 気象庁が公開する気候データ
- 国土交通省が公開する都市構造データ
【研究スケジュール】
調査時期は、以下の予定となっています。
- プレ調査:2024年11月 ※今回の調査
- 第1期調査(予定):2025年5月
- 第2期調査(予定):2025年11月
以降、半年~1年ごとに継続して調査を実施する予定です。一度調査に回答した方には、合計3回以上を目安に、その後の調査への継続的な参加をお願いしています。また、どの時点からでも調査に参加していただけます。
【解析の概要】
分析は、記述統計分析および多変量解析として、健康・ウェルビーイング、行動等と関連する個人要因・地域環境要因などについて、調査期ごとの横断分析または調査期をまたいだ縦断分析を行います。個人が識別できない形で集計した分析の途中経過は、研究者や行政、関係事業者のみで共有し、学術的な意見交換を行うことがあります。
3.予期される効果
プレ調査の回答者は、調査票に回答し抽選に当選することによって5,000円分のギフトカード等の謝礼を受けられます。謝礼の当選確率は0.4%です。この確率は、約5,000人の回答者の方がいる場合、20名が当選する確率です。複数回の回答をした場合も当選確率は同じです。謝礼を受け取る回答者の方は、指定の日時に千葉大学予防医学センターに来ていただき、氏名、メールアドレス、電話番号を個人情報記入用紙に記入していただきます。以降の調査については、実行可能な方法で都度決定します。
4.予期される危険性
本研究では、予想される危険性はありません。ただ、質問票調査の回答に要する時間(20~30分程度)が不利益となる可能性があります。
5.同意しない場合でも不利益を受けないこと
この研究に協力するかどうかは,あなたの自由意思で決めて下さい。同意しないからといって,それを理由にあなたが不利益をこうむることは一切ありません。
6.同意した後,いつでも同意を撤回できること
一旦同意した場合でも,不利益をこうむることなくいつでも同意を撤回することができます。その場合,提供していただいたデータや研究は廃棄されます。ただし,同意を取り消した時点ですでに研究結果が論文などで公表されていた場合のように,研究結果を廃棄することができない場合があります。もちろんこのような場合でも,個人を特定できる情報が公表されることは一切ありません。
7.個人情報の取扱いについて
本研究では、個人情報は取得しません。ユーザーの識別には、LINEアプリのトーク画面ごとに発行されるアプリIDを用います。
この研究のデータを別の目的の研究に二次的に利用する場合もあります。その際は新たに研究実施計画書を作成し、別途倫理審査委員会の承認を受けて実施します。その場合もあなた個人を識別できるような情報がもれることはありません。新たに承認された研究のご案内をさせていただく場合があります。
8.この研究に関する情報の提供について
この研究に関して、研究計画や研究方法に関係する資料をお知りになりたい場合は、研究全体の目的や進行に支障となる事項以外はお知らせすることができます。
9.研究成果に関する権利について
この研究の結果として特許権などの知的財産権が生じることがありますが、その場合の知的財産権は研究者もしくは所属する研究機関に属します。
10.当該研究に係る資金源、起こり得る利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり
本研究は、文部科学省科学研究費および内閣府の公的研究費、企業との共同研究費を用いて実施します。公的な研究助成金提供者は、研究の企画、運営、解析、論文執筆に関与せず、開示すべき利益相反に該当する項目はありません。本研究に関わる全ての研究者は、個人の収益等、本研究にかかる利益相反に関する状況について、所属部局で定められた規定に従って報告し、透明性を確保します。
11.研究担当者と連絡先(お問い合わせ窓口)
この研究について、何か聞きたいことやわからないこと、心配なことがありましたら、以下の研究担当者におたずねください。
研究代表者: 花里真道 千葉大学予防医学センター・准教授
所在地: 千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33 千葉大学工学系総合研究棟Ⅰ 504-1室
メール: hanazato@chiba-u.jp
参考資料
- Nieuwenhuijsen M, de Nazelle A, Pradas MC, et al. The Superblock model: A review of an innovative urban model for sustainability, liveability, health and well-being. Environ Res. Jun 15 2024;251(Pt 1):118550. doi:10.1016/j.envres.2024.118550
- Stappers NEH, Van Kann DHH, Jansen MWJ, Kremers SPJ, de Vries NK, Bekker MPM. The role of context in evaluation studies: Lessons from a process evaluation of integrating health in urban reconstruction. Environmental Impact Assessment Review. 2020/05/01/ 2020;82:106365. doi:https://doi.org/10.1016/j.eiar.2020.106365
- Giles-Corti B, Knuiman M, Timperio A, et al. Evaluation of the implementation of a state government community design policy aimed at increasing local walking: Design issues and baseline results from RESIDE, Perth Western Australia. Preventive Medicine. 2008/01/01/ 2008;46(1):46-54. doi:https://doi.org/10.1016/j.ypmed.2007.08.002
- Ram B, Nightingale CM, Rudnicka AR, et al. Impact of the built environment on self-rated health and wellbeing and other health behaviours of people in social, intermediate, and market-rent accommodation: baseline characteristics of ENABLE London Study participants. The Lancet. 2016/11/01/ 2016;388:S98. doi:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(16)32334-0