「ソーラー・デカスロン」は,2002年にアメリカで始まった太陽光住宅の国際コンペティションです。次世代の太陽光住宅を学生が自ら設計,建設し,エネルギー効率や革新性など10部門の総合得点を競います。
千葉大学では、2012年のスペイン大会と2014年のフランス大会に、日本で初めて参加しました。本ラボでは2012年のスペイン大会における「おもてなしハウス」の計画・施工に協力しました。
プロジェクトは下記の日本建築学会の技術報告集に発表しています。
田島翔太, 大野暁彦, 花里真道, 森千里, 鈴木弘樹, 川瀬貴晴(2014)ソーラー・デカスロン・ヨーロッパ2012へ向けたゼロエネルギー住宅の開発と施工, 日本建築学会技術報告集, Vol. 20, No.44 p.197-202
スペイン・マドリード本大会
竣工後のコンペティション期間中の風景です。左側手前の竹林で囲われた寄せ棟屋根の住宅が「おもてなしハウス」です。
他の国々の住宅に比べると、屋根と太陽光パネルが一体的なデザインとなっています。
施工時:瓦型太陽光パネルの施工風景です。
施工時:室内の様子です。
健康への配慮ポイント
- 構造:軽量鉄骨造
- 天然の木材由来のテルペン類等を避け、VOC低減効果
- 壁:天然い草畳
- 可視光型光触媒の塗布により,VOC分解効果及び微生物の発生抑止効果
- 面ファスナーによる固定により,現地での施工性の向上及び接着材不使用によるVOC低減効果
- 床:再生木デッキ
- 天然の木材由来のテルペン類等を避け、VOC低減効果
- 隠し金物によるビス留め:接着材不使用によるVOC低減効果
- キッチン
- ステンレス製キッチンによるVOC低減効果
- 縁側
- 室内外を繋ぐ中間領域である縁側は屋外廊下として機能し開口部の開閉に伴う換気効果
- サニタリー 壁:樹脂畳
- 樹脂表面により,メンテナンス性の向上及び微生物の発生抑止効果
- 移動式収納蓄熱畳
- 可搬の容易さによる清掃性の向上及びハウスダスト・微生物の発生抑止効果