大学での研究指導、講義や公開講座などの講演にて健康都市・空間デザインの教育活動を実施しています。

研究指導

健康都市・空間デザインラボへの進学は次の4種類があります。進学を検討・希望する方は、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

  • 千葉大学大学院医学薬学府博士課程(先進予防医学共同専攻) 4年博士課程 学位:医学(博士)
  • 千葉大学大学院工学研究科博士課程(建築・都市科学専攻) 3年博士課程 学位:工学(博士)
  • 千葉大学大学院医学薬学府修士課程(医科学専攻) 2年修士課程 学位:医学(修士)
  • 千葉大学大学院工学研究科修士課程(建築・都市科学専攻) 2年修士課程 学位:工学(修士)

千葉大学大学院医学薬学府はこちら / 千葉大学大学院工学研究科はこちら

大学院ゼミナール(エンカレ)

建造環境(Built Environment)が健康に影響をおよぼす過程や機序に関心のある仲間をお待ちしています。参加を希望される方は、お問い合わせフォームにてご連絡をお願いします。

大学教育担当科目

  • 大学院医学薬学府修士課程科目「サステイナブル環境健康学」
  • 大学院医学薬学府博士課程科目「サステイナブル環境健康科学」
  • 大学院医学薬学府博士課程科目「マクロ環境」
  • 大学院医学薬学府博士課程科目「ヘルシーシティーズ・都市部コホート実習」(次年度予定)
  • 学部共通教養展開科目「健康都市・空間デザイン論」
  • 学部共通教養展開科目「超高齢化社会と地域」
  • 工学部建築学科専門科目「建築デザイン基礎」(担当終了)
  • 工学部建築学科専門科目「図学演習」(担当終了)
  • 工学部建築学科専門科目「建築設計学」(担当終了)

市民講座・公開講座等

  • 産官学民コンソーシアム PEGASAS”健康・医療・介護視点の全世代まちづくり”
    京都大学超高齢社会デザイン価値創造ユニット.オンライン(2022.11.30)
  • つながる・すみだ健康長寿のまちづくり:研究報告「墨田区高齢者の健康度評価報告」.
    2022年度墨田区医療フォーラム. 東京都墨田区(2022.11.27)
  • 平成30年度2市3町行政連絡協議会研修会(2019.1.7)
  • スマートウェルネス健康・省エネ住宅シンポジウム in ちば 2016(2016.11.2)
  • イオン同友店会2016年度業種部会(2016.10.17)
  • 千葉大学・竹中工務店 健康社会と空間・まちづくりシンポジウム(2016.6.14)
  • 千葉大学予防医学センター第24回市民講座「室内空気質と健康影響」 ― 研究を社会に生かす―」(2016.5.18)
  • TOSO LIVING FESTA 「暮らしから始める健康セミナー」(2016.4.16)
  • 千葉大学予防医学センター第23回市民講座(2016.3.27)
  • ちば健康・省エネ住宅推進協議会・鎌ケ谷市「暮らしから始める健康セミナー」(2015.6.17)
  • とうきょう健康・省エネ住宅推進協議会・葛飾区「暮らしから始める健康セミナー」(2015.6.13)

先進予防医学共同大学院

医学を専門とする大学院博士課程(4年制)、かつ予防医学に重点を置いた共同大学院の設置にあたり、開設作業を担当しました。(千葉大学・金沢大学・長崎大学 先進予防医学共同大学院)

OB・OGの声

古賀千絵 医学薬学府 先進予防医学共同専攻 2020年修了

大学院進学のきっかけや研究内容について

自身の問題関心をどのように探究できるか考えていた中、公衆衛生・予防医学という分野に出会い、その中でも「社会疫学」という分野に強い関心を持ち、大学院に入学しました。現在は、東京大学先端科学技術研究センター共創まちづくり分野にて「暴力の社会的決定要因を解明し、まちづくりから予防する」研究に取り組んでいます。医学分野とまちづくり分野では、かなり乖離があるという印象を持たれがちですが、実はそうではありませんでした。環境を改善することで予防できる疾病があること、さらにそのメカニズムの解明に様々な角度から挑む先生方が在籍していたことで、たくさんの学びをいただきました。ゼロ次予防戦略を基に、暮らしているだけで健康になれるまちづくりを、大学の枠を超えて積極的に行っている先生方に出会えたことは、人生の財産になりました。

大学院生活について

大学院生活の初めは、基本的な研究の考え方や、疫学や統計の知識が全くなく、卒業要件である国際紙に掲載する研究論文を仕上げるためには程遠いと思っておりました。しかし同じように研究知識のない他の院生とともに、様々なことをゼミやそれ以外の時間を使ってディスカッションする中で、自身の研究の方向性を定めることができました。さらに分析をする上で技術的にわからないことがあれば、教えあうことができました。またグローバル次世代予防医学分野の先生方のご尽力により、定期的に開催されているジュネーブやベルリンへの海外研修にも参加させていただき、海外の研究者と意見交換をする機会にも恵まれました。このような大学院生活を続ける中で、研究の基本的な考え方を身に着け、自身の関心を深めることができ、修了と同時に若手研究者へ付与される科研費に採択されました。大学院に進学されていた方の多くは社会人だったため、大学院生活でいただいた意見も机上の空論ではなく、現場や実際の社会に即しているものが多かったのだと思います。修了後も様々なフィールドで活躍する仲間と出会えたことで、今後何か一緒にできればよいなという期待が膨らんでいます。

 

西田恵 医学薬学府 先進予防医学共同専攻 2021年修了

大学院進学のきっかけや研究内容について

私は建設企業の研究員として、2016年から千葉大学予防医学センターとの共同研究で実施している、「オフィス環境が従業員の意識や行動、健康アウトカムに与える影響」についての研究に携わっていました。環境が知らず知らずのうちに人の健康に影響を与える「ゼロ次予防」という概念と、大規模データによるその評価可能性に強く関心を持ち、博士課程への進学を希望しました。博士課程では、日本老年学的評価研究機構(JAGES)の日本全国の高齢者の健康データを用いて、小学校近隣環境と高齢者のうつについての研究を実施しました。高齢者と子どもとの日常的な接触頻度が高いことが、高齢者の精神的健康に影響を及ぼしているかもしれないという仮説を立て、多変量解析を実施し指導教官や大学の先生方にご指導いただくことを何度も何度も繰り返しました。そのプロセスを通し、現実世界で起きている現象を説得力のある分析モデルで説明する疫学的手法と、研究を行うことが社会のなんの役に立つのか社会的意義を考える大切さを学ばせていただきました。

大学院生活について

4年間の社会人博士生活の中で、予防医学センターの先生方やラボのメンバー、様々なバックグラウンドを持つ研究者のご研究や研究者マインドに触れる機会をいただきました。企業研究では、企業に貢献することがどうしても求められますが、大学の研究は、常に研究の社会的意義を問われるため、一企業の利益にとどまらず広く社会に目を向けるきっかけになりました。大学院での研究・論文執筆と会社の業務との間でタイムマネジメントに悩む時期もありましたが、私のペースに合わせて丁寧なご指導をいただき、また同じく働きながら研究を進める先輩や同級生からよい刺激をたくさん受け、充実した4年間を過ごすことができました。素晴らしい研究をされている先生や先輩方から頂いたご指導と、大学院生活を共に過ごした学友との出会いは、かけがえのない経験となりました。