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 地域の健康まちづくりを実行力あるものにして、継続的に行うためには、関係する多くの人々・組織(主体)が、積極的に関わって、地域全体のエリアマネジメントとして進めてゆくことも大切です。エリアマネジメントとは、「地域の価値を維持・向上させ、新たな地域価値を創造するために、市民・事業者・地権者などによる絆を基に行う主体的取組とその組織、官民連携の仕組みづくり」*¹のことです。地域でメリットを享受する主体同士が負担を少しずつ担い合いながら、みんなで話し合い、自ら関わり、目標実現に向かって動き出すことができるような組織づくり・拠点づくり・仕組みづくり・資金づくりなどが求められます。

郊外住宅地のまちづくり拠点「みなまきラボ」(横浜市旭区:南万騎が原駅前)でのエリアマネジメントの取組み。まちに設けられた「みんなのひろば」を利用して、マネジメント主体(みなまきラボ)が、地域のための様々な場を用意する中で、高齢者の身体活動を促進する取組み、交流を促すための取組み、多世代交流の取組みなど、必要な活動が様々な形で展開されている
みなまきピクニック
みんなのラジオ体操

コラム

公×民×学が連携するアーバンデザインセンター
 アーバンデザインセンターとは、豊かな地域づくりを実現するために、「公(行政や公共的中間組織)×民(民間企業+市民)×学(大学・学生・専門家等)」がフラットに連携・協働して行う、課題解決型・未来創造型のまちづくり拠点のことです。新たな市街地形成を行う時や、既存のまちの価値を高める中で、健康まちづくりを他のまちづくりと連動して相乗効果を発揮するためにも、こうした仕組みとともに進めてゆくことも大切です。UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター:柏市)では、まちづくりの目標の中に「健康長寿都市」が掲げられ、健康まちづくりについても、公×民×学連携で進められています。
左:UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)の公×民×学連携システム、右:UDCKでの話し合いの様子(柏の葉まちづくりスクール)

参考文献

*1 保井美樹・泉山塁威編著. (2021).『エリアマネジメント・ケースメソッド』.学芸出版社
*2 前田英寿・遠藤新・野原卓・阿部大輔・黒瀬武史.(2012).『アーバンデザインセンター:開かれたまちづくりの場』.理工図書